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実家の居間で彼とテレビを見ていた。


客間の方からじーちゃんとばーちゃんの話し声がする。
じーちゃんは耳が遠いので普段から声が大きいが
今日のそれは一段と大きく必死っぷりが感じられた。
一方、ばーちゃんからは聞き取れない程で
どうも様子がおかしい感じ。

             ・・・・ヘンだ!

客間へ行くと座布団2枚を敷いた上に、
ばーちゃんが横になっていた。
顔色が良くない。
じーちゃんが困り顔で棒立ち状態だ。


ばーちゃんは糖尿病で高血圧症でもある。
どっちだ?!
どっちの発作症状をおこしてる?


私「おばぁちゃん!ご飯前の注射は打ったの?」
ばーちゃん「・・・・んんん?打ってない?わかんないよぉ」
じーちゃんに聞くと打ってない・・・と思うとの回答。
”思う”はアテにならん。
だが、心配と不安でいっぱいの表情をしたじーちゃんに
強くは言えない。


声かけをしても、ばーちゃん反応がますます鈍くなる。
血圧を測るとばーちゃんの最近のデフォルト値よりも
ずっと低めだ。
健康な人の標準値はばーちゃんに置き換えると逆に異常だ。


どっちだ?!原因はどっちだ?
インシュリンは打ったの???打ってないの???


判断に迷った私は真剣に救急車を呼ぼうかと思った。
でも、ばーちゃんはまだ夕飯を済ませていない。
やはり低血糖の可能性が最も高い。


チョコレート!飴!なんか甘いもんっ!!
慌てて探すと探し物って見つからないものだ。


彼が玄関を飛び出していった音がした。


戸棚からチョコレートを発見して、ばーちゃんに勧めても
もはや自分の意思で動ける状態ではない。
チョコを口元へ近づけても口を開けない。


どうしたらいいの?


そのとき、彼が勢いよく玄関から駆け上がってきた。
板チョコとリンゴジュースを買ってきていた。
私は急いでジュースを開けてストローをさし
ばーちゃんの口へ有無を言わさずストローをくわえさせた。


私「おばぁちゃん!ジュース飲も!ちゅうぅぅっとしよ!」


最初は唇をむぐむぐさせていたが
突然、意外な勢いで吸い上げていった。
私が持つリンゴジュースのパックはみるみる軽くなってゆく。
一気にジュースを飲みこみ、ストローを離したばーちゃんは
「ふぅ・・・」と安堵したかのような表情をした。
パックの中身は半分までに減っていた。


暫くすると、ばーちゃんの顔色が少しづづ赤みを帯びてきた。
ばーちゃん「あれぇ?なんだかどうしたのかなぁ?」
私「起き上がれそうかな?」
ばーちゃんを抱き起こすと、急にいろんな事を思い出したのか
注射を打った事を聞き出せた。


間違いなく、低血糖の発作をおこしたのだ。
インシュリンを打ってからすぐに食事を摂らなかった為だ。
食堂まで行き着く途中で糖が底を着いてしまったのだろう。


だいぶ体調が落ち着いたばーちゃんは夕飯を食べ、
すっかり元気になったらしく、やたらと饒舌になった。
「このまま死んじゃうのかなぁって思って横になったんだよ」
と笑いながら話す。
彼がジュースを買ってきてくれた事を話すと、
「あらまぁ!命の恩人になっちゃったよぉ!」と
恥じらいながら嬉しそうに、
皺だらけの顔をさらにクシャクシャにした。


低血糖の発作は今回が初めてではない。
日頃からインシュリンや薬の事を説明しているのだが
ばーちゃんには難しいのか、覚えられないようだ。
とりあえず
”注射の後はすぐご飯”これを忘れないよう
言って聞かせたが、きっとまた分からなくなるのだろう。


お年寄りに多種類の薬や注射を定められた通りに
クリアするのは難しい事なんだなとつくづく思った。
家族がそれをしっかりケアしなければ、
どんなに良い薬も全く効果を得られない。


一人暮らしのお年寄りが増えていると聞く昨今。
隣近所との付き合いも希薄になってきているし。


つい最近、
孫が祖母に無視された事を理由に殺害に及んだ記事を読んだ。
信じられないし許せないが、それが事実だ。


この国の安定した生活は、お年寄りが築き上げてきたものだ。
若い私たちがお年寄りを敬い、恩返しをするのが筋だろう。


今日は慌てるばかりの私だったが
落ち着いて判断し迅速な対応をとった彼がとても頼れる存在に
思えたし、すごく感謝もしている。



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